無からのビルメン

無職、無資格、職歴無からの再スタート

新人ビルメン、mentaro誕生

自治体に借金を断られる

ニートはありとあらゆるエネルギーが欠乏しているため、就活を始めるのも遅くなってしまうんじゃ。不採用とわかるまでその他の行動をしないのも彼らの習性じゃぞい(無職博士)。

そんなわけで採用は決定したものの、当初の計画より1ヶ月遅れた入社になってしまった。結果、最初の給料日まで生活していくことが不可能に。その時住んでる自治体が困窮者向けに無利子で数万円貸してくれる事業を行っているのを知り、これは天の助けとばかり早速電話。以下やりとりの要約。

 

「...と、いうわけでお金貸してくれませんか」

担「う~ん、30代で健康なら日雇いでもなんでもやれるでしょ?」

(日雇いは場所によっては人間扱いされないし嫌なんだよな...それに月~金働いてから土日出るのもキツすぎる)

「資格試験の勉強時間も欲しいので、なんとかなりませんか」

担「じゃ、とりあえず通帳その他書類揃えて持ってきて」

「はい(来庁)(現状を説明し書類を提出)」

担「これならなんとか通るかもしれませんね」

「ありがとうございます」

担「ちなみにこの通帳引き落とし欄に複数書かれてるJRAっていうのはなんですか」

「競馬です」

担「...」

 

翌々日、不受理の連絡。

担「ダメでしたね。日雇いでもなんでもやって生活すべきではないですか?」

「(んんんんん、最後までそれかい!) アッそうですね、なんとかします」

結局金は友人に借りた。

 

 

○入社初日

へぇ~この道って、朝はこんなに混むんだぁ...などとのたまいながら始業時刻ちょうどに到着。全員朝礼に集合済で注目の的となり、いきなり冷や汗をかく。

長「え~今日から入社のmentaroくん。年齢は31歳ということで、非常にフレッシュな若手が来てくれましたね。」

「えっ」

 

初日ということで先輩に連れられ、敷地内を見て回ることに。計2時間程度歩いただけなのだが、PC-ベッド間の往復しかしてこなかった身にはやや堪える。

先輩「ここがこの棟の機械室ですね。」

「あそこに置いてある立派な椅子はなに用ですか?」

先輩「さぁ。誰かがサボるために持って来たんじゃないですか。ここはちょうどいい感じなんで」

「えっ」

 

終礼が終わり、定時。一応何かあるかもしれないと思い待機。

「月の残業が10時間程度って聞いたんですけど、今日は何もない感じですか?」

先輩「今日はもなにも、この現場で残業なんてないよ。そいじゃお疲れ」

「えっ」

 

定時10分後の制御室で独り残されtaro「もしかして、当たり引いてしまったかもしれん」

 

 

○いきなり資格フルスロットル!?

座学の研修を経て、再度現場へ。

主任「無資格のmentaroくんはまだものの数に入ってないから、とりあえず何か資格取ってね。」

先輩A「ビルメンといえば電工だし、早めに取っといた方が良いよ。」

先輩B「冷凍機械ってのが1年に1回しかチャンスないから、できるなら早いうちに狙ってもいいかもね。あと3種と2種で難易度それほど変わらないみたい」

 

この日は電工2種の応募締め切り当日。私が安易に下した決断は、既に申し込み済みの乙4を含む、恐怖の3つ同時受験だった...(続く)