無からのビルメン

無職、無資格、職歴無からの再スタート

"割り切り"で脳力の衰えをカバーする

 

勉強を真面目にやっていたのは18まで。大学に入ってから遊び三昧で自習を一切しなくなりレールを転がり落ちるように中退し、長いニート生活を送っていた私。ハッキリ言って10年以上ゲームしかしていませんでした。頭を使う機会なんて...あったかな?ゲーム内のアイテム買う順番やモブ殴るルートはビシッと覚えていたわけですが、そんなことは5歳児にもできます。途中でバイトしようと思い立った期間も少しだけあったのですが、給料振り込む口座作る際に自分の職業の漢字が書けなくて銀行のお姉さんに驚愕の表情をされましたね。

そんなわけでビルメンになると決まった際にも「簡単な資格をいくつか取ってとりあえずの居場所だけでもつくろう。どうせ脳は10代の頃に比べ劣化しているから上位資格狙っても話にならないだろう。」と考えておりました。

 

電験三種の勉強を始めてから真っ先に感じたこと、それは昔よりも理解できる項目が増えてそうでハッピー!という点です。大学受験当時、理系の私が苦手としていた科目は化学の無機分野と、物理の電磁気でした。

 

暗記に関しては今も苦手です。頭脳明晰そうな方々が「暗記する項目に無理矢理でも繋がり、ストーリーを作って覚えてしまえば良い」等と発信していますがそれが出来たら苦労はしません。凡人はそんなこと言われても自作の語呂すら覚えるのに時間を費やします。だからある程度仕方ないという諦めの境地におり、今後暗記主体の資格を狙う際に改善すべき課題ですね。

 

翻って電磁気はいくら目に見えないとはいえ現象をイメージできればあとは式をこねるだけなので、センスのある人は演習を繰り返せば基本問題を進めることが可能で、私は置いてきぼりになる側でした。義務教育で基礎を習ったときに「電流はプラスからマイナスに流れますよ」と教えられて「電池の上から下まで流れれば最短距離でプラス→マイナスじゃないか。なぜ銅線なんか通って遠回りする上に自分の想像と逆向きなんだろう?」と考え込んだ時点で運命は決まりました。目に見えない現象は納得できない悪癖は結局大学受験を終えるまで治ることはなかったのです。

 

そして、現在。もはや全てを理解してから先に進もうとする殊勝な私はありません。とりあえず与えられたのがこの公式で、問題を解くうちに式の意味がわかってくるだろうという"割り切り"をいつの間にやら身につけていたのが功を奏して、明らかに昔より勉強の効率が上がっていると実感しています。最近も「あ~っ、アドミタンスYの説明わけわかんねぇよ」と文句垂れながらみんほし問題編を周回していたのですが、3周目でおぼろげながら適用すべき条件のようなモノが見えてきました。たぶんあと3周くらいしたら本番でもこれはアドミタンスで計算する問題だなとなんとなくわかってきて、無理矢理にでも2択くらいに絞れそうな感覚があります。最終的に60点を取るのが目的なら、深追いしてドツボにハマるよりかはそのくらいで良いんじゃないかと思います。

 

この浅~く流して周回を重ねる方式が正解かどうかは夏に試験の採点が終わった後に結論を出すこととしましょう。まだ理論と電力しか手を付けていない人間の考えなので、機械が動作のイメージ掴めないと話にならないような科目だったらまた考えは変わるかもしれませんし。

 

結局何が言いたいのかというと"加齢や環境による脳の衰え"は案外気に病むほどではないんじゃないかと勉強の中で気付いて嬉しかった、ということに尽きますね。老獪な勉強法がいつの間にか備わっていたのか、ビルメンの資格は60点合格のテストが多いからこの考えに至ったのか、それとも脳はいったん磨き始めると輝きを取り戻すのに時間がかからないのか。ビルメン5ヶ月目、点検表の備考欄に記入する漢字で悩むことはなくなりました(初月は本当にひどかった...)。何かを始めるのに遅すぎることはないのかも。